しっかりとしたカウンセリングの見極め方

しっかりとしたカウンセリングの見極め方

カウンセリングは双方の意見を交わす場

カウンセリングは双方の意見を交わす場

医師が「インプラント治療が適している」または「インプラント治療は適さない」という判断をしたとしても、それを受け入れるか、受け入れないかの決定権は患者さまにあります。

つまり、患者さまを無理に説得して治療に同意させることは、インフォームド・コンセント(説明と同意)が不十分であるということです。逆に、患者さまが治療内容などをきちんと理解しようとしないことも、同様です。 大切なのは、両者の意見が一致することです。患者さまが十分な説明の元で治療方針を拒否し、医療従事者がそれを受け入れれば、インフォームド・コンセントが成立しているといえます。
患者さまのカウンセリングを行なうときは、以下のポイントを意識しています。

POINT1希望する治療が適しているとは限らない

POINT1 希望する治療が適しているとは限らない

患者さまが希望される治療があれば、どのような結果を得たいのか、なぜその治療法を希望するのか、などをきちんとお伺いします。しかし、ご希望の方法がその方に適しているとは限りません。症状や生活環境などによってはご希望の方法が合わず、患者さまに適した治療とはいえないということもあります。

その点に関しては、患者さまには適さない方法であることを医師としてはっきり申し上げます。場合によっては患者さまのご希望に沿った治療を行なえないことをご了承ください。

POINT2医師目線の厳しい判断がなされているか

POINT2 医師目線の厳しい判断がなされているか

患者さまが希望される治療でも、その方に適さないのであれば、「ご希望に沿う治療を行った場合、形や色はベストな状態にはなりません」と、お伝えせざるを得ないこともあります。それでご納得いただけるのであれば、こちらが提案する治療を受けていただきますが、ご希望の実現が難しければ「難しい」、不可能であれば「不可能」とお伝えします。

そのように医師側からきちんと伝えることなく、患者さまのご希望どおりの治療を行なってしまうことが、後々問題になり、患者さまが困惑する状況を生み出してしまいます。正直にお伝えすることこそ、良い結果を導くのです。

POINT3長期的に治療後の予測をしているか

POINT3 長期的に治療後の予測をしているか

たとえば、8本のインプラントを埋め込む必要のある患者さまが、費用の都合上4本だけの埋入を希望され、合意の元でそれを実施したとします。しかし、結局良好な状態を維持できず、短期間でやり直しが必要になり、「最初から8本埋入しておくべきだった」ということになってしまう、そのようなことも珍しくはありません。

このような場合、経験を積んだ医師であれば、良好な状態を維持できないことは予測できるはずです。それなのに、患者さまのご希望を優先したために、このような結果になってしまうのです。 長期的に見て良好な結果を維持できる治療こそ、患者さまのためとなる治療といえます。

POINT4最終的なゴールを意識しているか

POINT4 最終的なゴールを意識しているか

患者さまのご希望に関して、「しっかり噛めるようになりたい」「見た目をきれいにしたい」「長持ちさせたい」という最終的なゴールを伺い、それを元に治療方針を決定するのが望ましいと考えます。ゴールが決まれば治療法が決まるので、そのなかで妥協できる部分を探していくことが必要なのです。

安全にかつ良い結果を得られる治療を行なうには、どうしてもそれなりの費用や時間がかかります。そこをご理解いただいたうえで、両者が納得できる、そして「本当の意味で患者さまのためになる治療」をご提供しています。

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