インプラントも土台が大事

インプラントも土台が大事

骨の状態をきちんと教えてもらう

骨の状態をきちんと教えてもらう

インプラント治療を行なうには、顎の骨にインプラントがきちんと埋まるだけの高さと厚みが必要です。 なぜなら、骨が足りない部分からインプラントが飛び出してしまうからです。しかし、歯が抜けてしまった場所は、患者さまの年齢が高くなるほど、骨の高さと厚みがなくなってしまっているのです。

このような問題を解決するために、不足している骨をインプラントを埋め込める状態まで再生する方法が開発されています。
治療法は、治療する場所やその部分の状態によって使い分けられます。

骨を増やす治療法1サイナスリフト

骨を増やす治療法1 サイナスリフト

サイナス(上顎洞)という空洞に人工骨などを移植して骨を増やす治療法です。 一般的に上顎の奥歯の部分に行ない、上顎の状態に合わせて、インプラントを埋め込める高さと厚みにします。 通常、上の奥歯を失うと、サイナスが下側に拡大するとともに、歯を支えていた骨の高さと厚みが急速に減ります。 それが5mm未満だと、インプラントがサイナスに飛び出して固定できません。サイナスリフトはそのような場合に有効です。

治療期間が6ヵ月から1年かかってしまいますが、入れ歯だと骨の高さと厚みがなく安定しにくいので、骨の高さと厚みが5ミリ未満であればインプラント治療の方が効果的です。

骨を増やす治療法2ソケットリフト

骨を増やす治療法2 ソケットリフト

一般的に、骨の高さと厚みが4mm以上あるときに行われる治療法です。 インプラントを入れる場所からサイナス(上顎洞)に人工骨を入れることで、サイナスまでの骨の高さと厚みを増やして、そこにインプラントを埋め込みます。

上顎の上のサイナスという空洞と歯を支える骨は、とても近い場所にあります。 通常、上顎の奥歯を失うと骨が吸収され、サイナスまでの骨の高さと厚みが不足して、インプラントを埋め込むことができなくなってしまいます。 ソケットリフトはそのような場合に有効です。サイナスリフトに比べて時間的・肉体的・精神的負担の少ない治療法であり、安定感があるため、比較的多く行われます。

骨を増やす治療法3GBR法

骨を増やす治療法3 GBR法

骨が不足している場所を特殊な膜で覆うことによって骨を作るためのスペースを確保し、その中に骨のもとになる素材を詰めて骨の再生を促す方法です。

インプラントを埋め込むには、骨にある程度の高さと厚みが必要ですが、歯を失うと骨が急速に吸収されていきます。 手術には、高さが足りないときと厚みが足りないときの2パターンあります。

骨の高さが足りない場合

骨をたくさん増やすときは先にGBRを行ない、骨を増やした後にインプラントの手術を行ないます。
増やす骨が少なければ、インプラントの埋入とGBRを同時に行ないます。その場合、高さが不足している部分に通常通りにインプラントを埋め込みます。その後、自家骨または骨補填材を、インプラントを覆うように周囲に置き、チタンフレームの入った非吸収性のメンブレン(人工膜)をチタンピンで固定してから、歯肉弁を戻して縫合します。

骨の厚みが足りない場合

顎の骨に、インプラントを埋め込むためのホールを形成し、骨が不足している部分に、人工骨(または自家骨)と人工皮膜でインプラントを支える骨をつくります。 個人差がありますが、約3~6ヵ月で骨が再生されてインプラントが安定します。その後、人工歯を取り付けます。

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